旧き印
●2006年のブログにトラックバックするのもなんですが。
mallion さんがブライアン・ラムレイの「地を穿つ魔」について“「旧き印」(エルダーサイン)は、この本が初出なのかな? どうもそんな感じですね”と書いておられますが、ちがいます。俺はオーガスト・ダーレスの「永劫の探求」だと思ってたましたが、これもちがいました。正解はサイト「大凡々屋」さんで説明されてました。
旧き印の扱いでもめるのは、それが旧神の存在を証明するものに他ならないからです。旧神はクトゥルーなどの外なる神を封印したとされています。クトゥルフ神話体系に外なる神に勝てる存在がいていいのか、という辺りで意見が分かれます。でもダーレスの作品には旧神そのものが出てきやがるしな。
●TRPGの方でも携帯できる旧き印の効果は、身につけているからといって攻撃されないわけではない、と具体的に制限されてました。旧神についてもよくわからない存在として、簡単に触れる程度でした。
●それとタイタス・クロウが強いか、という話の方も。強いです。たぶん彼のキャラクターシートには正気度の欄がありません。魔術とクトゥルフ神話の知識を使い、カルトや妖術師と戦う男、というヒーローの型は彼が創始したんじゃないでしょうか。「タイタス・クロウの事件簿」を読んでいただければ、彼が厨設定だとわかります。 wiki のブライアン・ラムレイの説明に“『斬魔大聖デモンベイン』:主人公・大十字九郎の名前はタイタス・クロウにちなむ”と書いてあって、なるほどと思わざるをえませんでした。
●しかしクトゥルフTRPGをする上でけっこう大事なんですよ。俺はどちらかというと無気力で受身に破滅するクトゥルフが好きなんですが、人によってはそれを嫌います。魔術をがんがん覚えてPCを強くしよう、と考える人もいるんです。その辺のすり合わせができてないと、ゲーム中にもめる(笑)
●ラムレイを発見したのがダーレスというのが俺のツボでおかしい。タイプが似てます。まさか師弟ではないでしょうけど。俺のクトゥルフ神話観からすれば、2人とも健全すぎ。余計なことですが、2人ともシャーロック・ホームズの影響がないでしょうか。わざとか。