ヒョルト人のカルト:赤い女と“復讐者”ヴィンガ

Epikt2009-02-24

●赤い女(Red Woman)はアーナールダとヴィンガに共通する下位カルトです。アーナールダ信者のすべての女が個人的な損失(暴力による子供や夫の死など)の復讐を求めるとき、赤い女を召喚できます。

●復讐を求める女は髪を赤く染め、氏族の集会やオーランスの祭事の前に赤い誓い(Red Vows)を立てます。このとき信者は豊穣の力(たぶん妊娠する力)を放棄しなければなりません。アーナールダがそれを預かり、誓いが果たされたときに信者に返します。この誓いは本来は非戦闘員の女が自身の手で復讐を果たすという意味を持ち、復讐を果たすつもりがなかったり、復讐に協力しない氏族の男たちを恥じ入らせます。

●赤い誓いを立てた信者を赤い女と呼びます。彼女はもともとのアーナールダ信者のままですが、赤い女の下位カルトにとどまるかぎり、ヴィンガの《戦闘》と《移動》の神力と、赤い女の《非戦闘民を鼓舞する》の神力を使えます。また信者はその地域のヴィンガのバンド(集団)に加わって武装され、訓練を受けることができます。氏族の戦の群に訓練と支援を要求することもできます。

●この場合、信者はあくまで復讐を果たすまでの一時的なヴィンガ信者なので、他のヴィンガの下位カルトに加わったり、帰依者になったりすることはできません。信者が赤い女のカルトを離れると、すべてのヴィンガの魔法を失います。

●ヴィンガにはもう1つの復讐のための下位カルト、“復讐者”ヴィンガ(Vinga the Avenger)があります。“復讐者”ヴィンガは赤い女の別の名前とされ、ルーンは赤い女と同じです。このカルトにはヴィンガ信者しか入れません。加入するだけなら赤い誓いを立てる必要はありませんが、奥義《復讐の刃》は得られません。誓いを立てたヴィンガ信者は、もうアーナールダから豊穣の力を返してもらうことができません。

●ヒョルト人の感覚として、生むことと殺すことは峻別されるのかもしれません。赤い女と“復讐者”ヴィンガのルーンはヴィンガのルーンに死のルーンを並べたものです。

●ヴィンガは難産を助ける神でもあり、出産で死んだ女は死後、ヴィンガの赤毛の番屋(Red-Headed Lodge)で称賛されます。彼女たちもまた、その生を勇敢に氏族に捧げた英雄だからです。