水木しげるの遠野物語
●柳田國男の遠野物語を水木しげるが漫画化。遠野物語100周年タイアップらしいですよ。荒俣宏の妖怪大戦争の映画化にタイアップして水木先生がそれを漫画化したことがあったのですが、当然あの魔人加藤を水木先生が描くことになり、なんか適当な中年になってたのを楽しく思い出しました。
●遠野物語を読んだことがないのでなんとも言えませんが、すじの通った起承転結も無いままぶっつり終わる小ネタも混ざってて、それが逆にそれらしい雰囲気をかもし出してます。バチもあたったり、あたらなかったりいい加減だ。
●水木先生が現地を訪れて歩き回るというルポっぽい形式になってますが、話を紹介するごとに先生の心のこもらない感想(批評)で終わるのもいかにも水木作品らしい思いました。
●一番怖かったのは「九十近い年寄りにこの坂はエライわ。」という水木先生本人の台詞でした。その年齢で山を歩けるのって…先生は南方の大精霊じゃ。
- 作者: 水木しげる
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/01/29
- メディア: コミック
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