A型の女
●もう20年近く前の本ですが。私立探偵アルバート・サムスンを主人公としたハードボイルド小説シリーズの一作目です。最近、ライフハック系のブログ周辺を眺めていてサムスンの友人で黒人部長刑事のミラーの台詞を思い出しました。
「今のやり方より、もっとうまい方法があるにちがいない。おれたちみたいなうだつのあがらない生き方じゃなくて、もっとうまいやり方があるはずだ。少し金があったら、おれはジェニーの伯父の事業に投資したいんだ。伯父はケンタッキーに湖のまわりの土地をもっていて、それを開発してリゾートをつくろうとしている。モーターボートや釣り場、それに、ケンタッキー・ダービーまでの特別バスを走らせようとしている」
サムスンに言わせるとミラーは、
いくら角がとれたといっても、根は正直な警官だ。だから出世しない。黒人だからではなく、職務に忠実すぎるからである。
ということになります。
読んだ当時はまだ学生で流して読んでいたのですが、今になってミラーの台詞がとてもよくわかる。そして今現在、多くの日本人が同じようなことを考えてるのも。