へうげもの

Epikt2011-01-30

●モーニング連載の「へうげもの」。今週分がとても良いと聞いて買ってきて読みました。たしかに良い。今まで育ててきたキャラが隙無く効いてます。というか、爆笑した。利休が出なくなってからどうなるのかと思ってましたが、この確信の無さ、不安定さが織部の味なのかなと考えるようになりました。

織部の目論見はしばしば外れてしまい、滅茶苦茶な経路をたどって、結果的には我々の知る歴史どおりになったりします。そのちぐはぐさや当事者たちの必死さがギャグとなって笑わせてくれます。しかし考えてみるに、誰にも未来のことなんてわかりはしないわけで、正解を知らない以上、自分の望む方向を目指して必死にやるしかありません。今生きてる俺らと同じですね。

●正解を知ってる超人的な人が鮮やかに成功していくのを見るのも漫画の楽しみの1つですが、へうげものはそうではないですね。今の価値観や知識で過去の人間を批評したり裁いたりしても仕方ない、とは今までにも聞いたり読んだりした言葉ですが、へうげもので腑に落ちました。