ロウドリルが動物を描いた話その2

Epikt2009-10-17

●それから長い時間がたって、エレンバヤ(Erenbaya)がロウドリルに会いに来ました。「あなたの作った動物たちがいたるところで増えている、」彼女は言いました。「彼らは私が世界をおおうために育てた植物すべてを食べてしまい、すべてはもとどおり不毛になる」女神が涙を流してとても哀れに見えたので、ロウドリルは彼女を彼の熱で包もうとし、彼女は幸福になりました。しかし女神はこう言って彼を追い払いました。「あなたがこの過ちを正すまでは、私は幸福になれない。あなたがそれをしたとき、そしてあなたの軽率な創造がもたらすこの災害を妨げたとき、そうしたときにだけ、あなたの熱を分かち合って私は幸福になるだろう」

●ロウドリルは女神が不幸でいるのを見たくありませんでした。また彼は動物たちが食べられる植物を食べつくしてしまえば苦しむだろうと認識しました。そうして彼は北の聖地に行き、オオカミやキツネや、ピューマやムジナといった多くの動物たちの絵を描きました。それから彼が絵を彼の熱と欲望で満たすと、それらは動き出し、増えて世界に満ちました。

●新しい動物はすぐに古い動物を食べ始めたので、古い動物はすべての植物を食べてしまうほどには増えられなくなりました。新しい動物たちはそれほど多くいなかったので、彼らも古い動物すべてを食べることはなく、そのため今日でもまだ多くの動物が残っています。これを見てエレンバヤの心は再び喜びで満たされ、彼女はロウドリルの熱を共にし、彼らは幸福になって共に去りました。

●何世紀も過ぎて、ロウドリルはオーリア(Oria)や他の女神たちとつがい、多くの子供たちの父となりました。ある日、彼は娘のヴェヌーテラ(Venurtera)がとても不幸な様子で、大河の縁の泥の中に座っているのに気がつきました。ロウドリルは子供を愛する父親だったので、彼女がなぜ悲しいのかを尋ねました。

●「私は他の女神たちのようではありません」彼女は言いました。「私は手足が長くないし、魅力的な体ではありません。私は兄弟たちがしたように、激しい労働で自身の価値を証明することを望んでいました。私は私の技で私の価値を見せたいと願っているので、姉妹のウーデラ(Udera)のように単純に取ってきて運ぶことができる性格ではありません。しかしすでに兄弟たちが石と木を使って水田で溝を掘っています。私に残っているのは泥だけなのに、それは滑りやすくバラバラに崩れるので、やってみても上手くいかず、美しいもの、便利なものを作ることができません。私は醜く、誰にも望まれず泥の中を無益に引っ掻き回しているのがふさわしいのです」

●「そんなことを言うな、我が娘よ、」ロウドリルは答えました。「俺が秘密を教えれば、おまえは兄弟たちのように役立ち、人々に望まれるようになり、物を育てるだけの女神たちはおまえの技に驚嘆するようになるだろう」

●それからロウドリルは東の聖地に行き、猫やヤマアラシや nelesh? や widdums? といった多くの動物たちの絵を描きました。それから彼が絵を彼の熱と欲望で満たすと、それらは動き出し、増えて世界に満ちました。彼らは美しく、おかしみがあり、明るく愉快な生き物だったので、後により厳しい時代が来ると一番悪賢いものを除いて死に絶えてしまいました。しかしロウドリルとヴェヌーテラはそうなることを知りませんでした。

●火の神は娘に言いました。「おまえを苦しめた泥から容器をつくるがいい。俺がおまえにそれが損なわれないようにする方法を教えよう。そうすればおまえは容器をつくり、俺がつくったこの新しい動物たちの絵を描くことができる。おまえは自分で望んだように、便利で美しいものをつくったことになるだろう」ヴェヌーテラはそれをおこない、ロウドリルは彼女に泥を硬くして、彼女が飾れるものにするために熱を使う方法を教えました。女神は父に感謝しました。それからずっと彼女は陶工として知られ、10人の働き手(Ten Workers)の中に正しい位置を得ました。