ヒョルト人のカルト:インキンその2

Epikt2009-06-09

●インキンの信者(Yinkini)はどんな人か。変わった人です。インキンはアリンクスなので社会での役割というのがありません。もっぱら族長のオーランスとの個人的な関係だけで氏族社会とつながってます。

●ほとんどの氏族にはインキン信者がいて、その地方の帰依者か、自分の家族と暮らしています。特別な聖祝日には祝い、供犠するためにそれぞれの氏族や部族からインキン信者が集まりますが、寺院のような組織は存在しません。その場で最も優れた狩人や恋人(Lover、愛の人)が儀式を導きます。

●信者はアリンクスたるべく努力します。男のインキン信者はアリンクスの頬髯に似せてあごひげを整えます。儀式において信者は跳ねたり、鳴いたり遠吠えをします。鉤爪のネックレスや結びつけた尻尾、もっと凝ったアリンクスの扮装で自分を飾ります。

●信者は狩人、斥候、求愛の技術の教師として氏族に忠実に働くそうです。それぞれの信者はインキンとオーランスとの関係を反映して、族長や部族王に仕えることがあります。しかし一部のヒョルト人はインキン信者の活動を反社会的であり、時間の無駄だと見なしています。

●インキンのカルトは男女に開かれています。彼に選ばれた者の多くは、成長の過程でその徴を見せます。両親のどちらかがインキン信者だったり、氏族のアリンクスたちが彼/彼女に特別な愛情を示す、などです。

●インキンの入信の儀式はたった1人で自然の中で1年を過ごすという過酷なものです。考えようによってはオデイラより厳しいかもしれません。ただし恋人と時間を共有することは許されるそうです。もし1年間生き延びることができれば、志願者はインキンに選ばれたと認められます。

●インキン信者はほとんどが帰依者になるので、入信者の数は多くありません。