ヒョルト人のカルト:レダルダ

Epikt2009-02-12

●太陽の神エルマルの妻、馬の女神レダルダ(Redalda, Horse Goddess)です。彼女はオーランスとアーナールダの娘で、最初は馬だけの女神ではありませんでした。

●太陽の神殿を見限って放浪していたエルマルが馬をともなってオーランスの農場を訪れたとき、オーランスの家中の誰もがその初めて見る動物をおもしろがりました。しかしレダルダだけは笑いませんでした。彼女はエルマルがその高貴な動物を気づかい、よく世話をすることに感嘆し、エルマルを愛するようになりました。レダルダは両親に結婚の許しを求め、オーランスとアーナールダはエルマルが娘と結婚して部族に加われるように「異邦人の婚儀(Foreigner's Wedding)」を創造しました。

●しかしレダルダにとって残念なことに、エルマルは彼女との結婚を望みませんでした!(原文でも!がついてる) エルマルは彼女が自分と同じくらい馬を愛することを証明して欲しいと願い、レダルダは彼女自身が馬に変わることでエルマルの望む以上に証明してみせました。2人は結婚し、レダルダは馬の女神となりました。

●ごくわずかな氏族で(おそらくエルマルの氏族)、すべての母アーナールダに代わってレダルダが信仰されています。彼女の提供する神力は《家族を祝福する》《馬を祝福する》の2つです。奥義は《馬になる》で文字通り馬になることができます。

レダルダには男女を問わず入信できます。レダルダはすべての母アーナールダとエルマルの下位カルトとしても信仰されます。その場合、提供する神力は《馬を祝福する》だけになります。

レダルダの信者は他の神に馬が供犠されるときは儀式的に抗議します(実際に干渉はしません)。信者は草原の捕食動物(狼や剣歯猫、ライオンなど)の毛皮でおおった人形をつくり、女神のために燃やします。また死んだ馬の尾を編んだものをレダルダに捧げます。

●エルマルを信仰する馬飼う民が北からやってきて、オーランスを信仰していたヴィングコットの子らに合流したのは確からしいです。エルマルには今でも大神だったころのなごりがあります。レダルダはエルマルについてきたんでしょうか、ヴィングコットの子らの中にいた一族なんでしょうか。動物に変身するのは精霊崇拝の民スンチェン人の特徴なので、その点でも不思議です。

●“On their wedding night, she and Elmal rode wildly off together,”「結婚初夜、彼女とエルマルは一緒に荒々しく駆け去りました、」ということなんですが、2人とも馬に乗っていたのか、レダルダが馬になっていたのかでエルマルの変態度がちがう。