光持ち帰りし者たち

Epikt2008-12-27

●光持ち帰りし者たちの7柱(6柱?)の神は合流して大部分で同じ道程をたどりますが、それぞれに理由があって別々に出発しています。また地界で離散してから再集合するまで、それぞれが単独で旅を続けています。そのときに彼らそれぞれの敵と出会っているようです。各カルトには光持ち帰りし者たちの探索行の、個別のバージョンが伝わってるんじゃないでしょうか。

オーランスは(イェルム殺しという)みずからの過ちを正すため、偉大な秩序を取り戻すため、そして原型の命持ち帰りし者たちの探索行ではアーナールダをよみがえらせるために出発します。光持ち帰りし者たちの探索行の主役は彼です。旅に出たオーランスははじめに2柱の神に行き会います。

●知識の神ランカー・マイは恋人の(妻とも)“知識の光の女神”エラサを連れ戻すつもりでした。エラサはイェルムの眷族である光の神々に属していて、イェルムが死ぬと共に冥界に去ってしまいました。探索においてランカー・マイの知識は大いに役立ちましたが、常に万全であったわけではなく、知識が裏目に出ることもあったようです。

●交易とコミュニケーションの神イサリーズは、暗黒に閉ざされた世界を救うことができるはずのコミュニケーションの光を欲していました。彼のコミュニケーションと旅の力は多くの場面で役に立ちました。イサリーズは探索行の途中で「九つの沈黙(the Nine Silences)」と呼ばれる敵に直面します。

●その後行き会ったのが、癒しの女神チャラーナ・アローイです。チャラーナは自分の力では癒せない死の力について知り、死をも癒せる力「生命の息」を望んでいました。オーランスたちと出会ったとき、彼女は「肉体を持つ男」を追っているところでした。彼女の癒しの力と慈悲の心は探索行で出会う者たちを癒しました。しかし慈悲を理解せず、癒すこともできない悪霊によって彼女はひどく傷つけられることになります。

●肉体を持つ男は定命の人間で、「定命の祖父」が、次にイェルムが死の力によって殺されるのを見て気が狂いました。彼は世界中が死に絶える幻覚を見ました。チャラーナ・アローイが彼を癒そうとしましたが果たせず、肉体を持つ男は彼女の元を抜け出しました。彼はことの原因をつくったトリックスターのユールマルを追いかけていました。肉体を持つ男は探索行の途中で殺され、冥府に送られて離脱します。

●ユールマルは探索に加わるつもりはありませんでした。そもそも普段から何のつもりかわからない神ですが。しかし光持ち帰りし者たちの探索行で何をしたか、一番具体的に書かれているのはユールマルの神話です。肉体を持つ男を追ってきた一行は、魔道士の町で捕らわれていたユールマルを見つけて助けてやりました。その後、オーランスがユールマルを縛り、おどしつけて仲間にしました。ユールマルだけが地界の道案内をできたようです。

●彼は貢献も邪魔もしました。ランカー・マイに書き損ないをさせたり、イサリーズに話し損ないをさせたり、肉体を持つ男を dispel (追い払う?)させたり、チャラーナ・アローイを剣の川に突き落としたりしました。黒曜石の城で一行が離散したのもユールマルが原因です。しかしオーランスの危機を救い、仲間を再び集合させたのも彼でした。ユールマルに敵がいたのかはわかりません。考えようによっては彼が敵みたいなものですし。

●ギーナ・ジャーについては特に何もありません。一行のワイター(守護霊)のような存在かもしれないということです。