ヴグ(毛蛇)

●ヴァリンドの氷河の地底にはウズヒムですら恐れるヴグ(Vug、毛蛇/アイス・ワーム)が棲んでいます。ヴグは蛇と呼ばれていますが、クエンラーグ(Quenlarg)と呼ばれるジャイアント・ワームの亜種です。

●クエンラーグの全長は15フィート(4.57m)以上、頭部は蛇に似て平らですが、目がありません。地底を掘り進み、鋭敏な感覚で地上の獲物を感知して、地面から跳び出して丸呑みにします。グローランサ北部全体に分布しているのですが、寒さを好むらしく、南部ではめったに見られないようです。

●ヴグはクエンラーグよりもさらに大きく〈大きさ:10M2〉を誇ります。また、全身が毛におおわれており、寒さへの強い耐性を持っています。「Anaxial's Roster」の挿絵だと文字通り毛のはえた蛇で目まで描かれてるんですが、どうなんだ。蛇なのかワームなのか。

●これもヴェイドルディがつくった生物かと思ったのですが、別のルーツを持つそうです。嵐の時代に大いなる蛇の軍(Great Serpent Host)という集団が存在して、女神サナマ(Sanama)の下、ダラ・ハッパと戦いました。さらに彼らは精霊の君主ルクラ(Spirit-lord Lkra、ルカラ?)に導かれ、ヴィングコットの子らとも戦いました。しかし敗れ、ヴグと彼の子供たちは北の氷原に逃げ込みました。今、氷河の地下に棲んでるのはその子孫ですね。

●それで気がついたのですが、神話の中でオーランスと戦った精霊たちの軍団、蛇獣連合(Serpentbeast Brotherhood)の蛇チームはこの蛇の軍でしょうか。獣チームはインキンの父親の、偉大な獣の精霊フララーと彼を父とする精霊たち(狼の大精霊テルモーや豚の大精霊ムラロットなど)ですよね。そういう意味ではないのかな。