フリムスル(霜の巨人)

●どうしてこんなことしてるのかわからなくなってきましたが、冬の神ヴァリンドの眷族フリムスル(Hrimthur)について。直球でカタカナにしましたが、これでいいんでしょうか。フリムスルは霜の巨人(フロスト・ジャイアント)とか冬の巨人とも言われます。単体ではなく種族の名前です。

●現在(1621年)フリムスルは北のヴァリンド氷河にのみ住んでいます。身の丈3mほど(あるいはそれ以上)で、青みがかった白い肌を持ち、髪は金髪、青を帯びた白、白髪などです。その肉体は筋肉隆々としています(男女とも)。生活は原始的で(環境を考えれば当然ですが)、氷原の生物を狩ったり、建物の中で魔法の氷の植物を育てて食糧を得ています。服装は古代オーランス人の様式をもっと粗野で簡単にしたものです。その言語もオーランス人の古い口語とつながりを持ちます。性質は粗暴で、他の徳目も認めるにしろ、なにより腕力を尊重します。一部の奴隷を除けば全員が戦士で、普通は男の指導者に率いられています。

●サプリ「Anaxial's Roster」ではフリムスルは“巨人”の項目に入れられているのですが、実は巨人じゃないよ、とぶっちゃけてある。単に大きい種族なんだそうです。それを巨人というんじゃないのか、と思うのですが、厳密に巨人と言えるのは神やドラゴンに匹敵する力を持った真の巨人(True Giants)だけらしいです。フリムスルは大きくて強いけど神代に存在した種族の生き残りにすぎないのですね。

●そもそもフリムスルが何だったかというと、 Vadrusi でした。ヴァリンドの父神ヴェイドラスの民、と訳していいんでしょうか。ヴェイドラスの子ら? ヴェイドリュディ(Vadrudi)とのちがいがつかめません。神話の時代、ヴェイドラスに従う古代の部族でしたが、大部分が神々の戦さでヴェイドラスと一緒に死にました。中でも伝説の山の巨人たちの1人、冬の巨人スリク(Thryk the Winter Giant)が有名だそうです。スリクはヴァリンドの息子ともされてます。フリムスルはヴァリンドと共に生き延びた者たちの子孫ですね。

グローランサの神話では巨人の存在がわかりにくいです。冬の巨人とヴァリンドの関係を見てると北欧神話が取り入れられてるのかと思ったりするのですが。巨人と神のちがいって何でしょうね。