アート?

●先週の土曜(10/4)に放映された「美の巨人たち」のテーマはロイ・リキテンスタインの『ヘアリボンの少女』でした。1995年に開館予定だった東京都現代美術館がこのヘアリボンの少女を6億円で購入したいと都議会にかけたところ、漫画に6億? ということで揉めたそうです。結局、購入されました。



●そのヘアリボンの少女がどのように描かれたのか、という話と(実物は大きいキャンバスに油絵で描かれており、簡単にコピーされたものではない)、実はこの絵はリキテンスタインが尊敬したモンドリアンへのオマージュなのだ、という解説でした。



●詳しいことはわかりませんが、配色や分割などがモンドリアン構造主義とやらに通じているらしい。その証拠にヘアリボンの少女もモンドリアンの絵と同じく、斜めにしても鑑賞に耐える、のだそうです。当時アメリカでは絵画は難解になりすぎて敬遠されていました。リキテンスタインはコミックという誰にでも親しみやすい手段を使って、率直に美を伝えることに成功したのです。

●だから6億円なのだ、ということでまあそれはいい。しかし話はふりだしに戻らないでしょうか。そのモンドリアン云々の理屈がなければ、やっぱり漫画のコピーはアートではないんでしょうか。俺の中の菅原文太がつぶやきます。「アートってなにかね?」
 




 
●というようなことを考えたのは竹熊健太郎のブログを見てたから。
「僕もお金を燃やしてみました」(1): たけくまメモ