ヒョルト人のカルト:慈愛の姉妹たち

Epikt2008-09-30

●慈愛の姉妹たち(The Sisters of Mercy)は嵐の神殿の癒しの女神、チャラーナ・アローイの下位カルトです。チャラーナ・アローイは原初の創造の力を受け継ぐ治癒の女神で、光持ち帰りし者たちの1柱となって大暗黒に曙をもたらし、死者を再生させる力を手に入れました。

●ところが再生の力はチャラーナ・アローイ本人のものではなく、下位カルトの慈愛の姉妹たちの奥義です。奥義《他者を生き返らせる儀式》は単純な神力ではなく、ヒーロークエストをおこなって異界におもむき、死者の魂を内世界に呼び戻すものです。嵐の神殿では死者の魂は死後7日で沈黙の宮廷(死者の魂が裁きを受ける)にたどり着いてしまうので、それまでに追いつかねばなりません。初七日で閻魔さまに到着ってえらい早い感じですが。死者が強力な存在であった場合、この道程を自力で戻って来ることがあるそうです。

●姉妹たちは有名無名の癒しの女神たちの集合で、チャラーナ・アローイの娘とされます。この姉妹たちはなぜか異界の存在に親しく、提供する神力《異界の治癒(Otherworld Healing)》は癒しの精霊やダイモーンを使役したり、ダイモーンそのものを癒すことができます。

●少しうさんくさいな、と思ったのはこの姉妹たち、発生年代が書かれてるんですね。“彼女たちへの信仰はワームの友邦帝国の時代に生じ、南ペローリアとマニリアで見出され”たそうです。これだとチャラーナ・アローイが光持ち帰りし者たちの探索行で再生の力を発見したのとあいません。曙が0年、帝国の時代はもっと後の第2期なので。再生の力を求めた神知者によってつくられたカルトなのかも、と思ったり。そう考えると異界に関わる力を持っていることもあやしく思えてくるのですが。