ヒョルト人のカルト:チャラーナ・アローイ

Epikt2008-10-01

●嵐の神殿の癒しの女神、チャラーナ・アローイ(Chalana Arroy)について。まったくPC向けではないカルトですが(笑) ドラゴン・パス七不思議というのがあるなら、チャラーナ・アローイはその中に数えていいんではないかというくらい不思議な神様です。

●チャラーナ・アローイは原初の創造の力を受け継ぐ癒しの女神です。そのルーンは調和のルーンで、ごく初期の神話にも彼女の名前が登場し、そのころから現在まで一貫して平和と慈悲の女神です。神によっては彼女の慈悲というのをいまひとつ理解できず(暴れ者のオーランスも含めて)、不思議ちゃんっぽい扱いになってたりもします。

●チャラーナのカルトは徹底した平和主義です。これがカルトの大原則です。信者は生き物を傷つけません(もちろん殺しません)。ゆえに菜食主義です(これにはエルフから苦情が来そうですが)。武器も持ちません。できるかぎり争いを止めようとします。必要なものであれば誰にでも(何にでも)治療をおこないます。原則的には混沌の生物であっても治療の対象です。

●もし信者がこのルールに違反した場合、チャラーナは誰も傷つけることがないので復讐の代行者や呪いを送ったりはしませんが、その代わり信者に与えている治癒の神力を取り上げます。治癒の神力の能力が大幅に下がると、神力を使った治癒で患者を傷つける可能性が高くなります(システム的にそうなる)。
嵐の神殿の神罰 - そっちはそっちの気晴らし、こっちはこっちの気晴らし

●荒っぽいドラゴン・パスでよくこんなカルトが生き残ってるな、と思うのですが、誰にとっても信じていい、助けを求めてもいい存在というのは貴重なんですね。自分の命を投げ出しても、他者を助けようというチャラーナの癒し手たちはヒョルト人から(その周辺の人種からも)信頼と尊敬を受けています。彼らは積極的にチャラーナの癒し手を守ろうとします。

●しかし身内にいるとちょっと困りますね。PCにいても困る。これから他の氏族を襲撃しようか、というときに止めに入られてもテンションが下がってしまう。だからというわけではありませんが、チャラーナの癒し手は自分の氏族を離れます。身内も他人も関係なく救うという公平を重視するためだそうです。カルトは信者が自分の氏族との関係を断つことを勧めてはいますが、それが誰にとっても難しいことも認めています。氏族にとっても日常の病気やケガくらいなら、癒し手アーナールダ(大地の女神アーナールダの相の1つ)の癒し手で間に合います。

●氏族を離れたチャラーナの癒し手は基本的に移動を繰り返しながら生きるようです。癒し手は街の病院(寺院)や各地の社などを渡りながら癒しの技を学びます。チャラーナの癒し手はどこでも歓迎されます。チャラーナの神聖介入は偶然、旅の癒し手がやって来る、といった形であらわれるそうです。


[追記]
mallion さんのところでチャラーナ・アローイの癒し手のPCの例があげられてます。なかなかの不思議ちゃんですが、まだ本当に厳しい試されかたはしてないと思います。
慈愛の白き癒し手たち〜わりと無鉄砲〜 - まりおんのらんだむと〜く+