復讐精霊

グローランサ世界の神教には復讐精霊というのがいます。というか、いました。グローランサを扱うゲームすべてに存在するのかわからないのですが、ルーンクエストの頃にはいたらしいです。信者が神に対する冒涜を行なったり、掟を破ったときに神がつかわして信者を懲罰する存在です。

●日本語版「ヒーローウォーズ」のルールブックでは説明されてませんでした。なので復讐精霊の仕組みそのものがありません。続刊予定だったヒョルト人の資料で説明されるはずだったんだと思います。実際ゲーム中にプレイヤーが、ヒョルト人なら行わないだろう行動をとろうとして困ったことがあります。ヒョルト人がどのように物を考えるのかがわからないので、現代人のまま判断するからですね。仕方ないのでゲームの進行を止めて、説明して理解してもらわなければいけませんでした。これ、あまりよくないです。

●復讐精霊がいれば、少なくとも神に対する違反についてはゲーム内で処理できます。プレイヤーの不満は残るかもしれませんが、筋は通ります。

●で、ヒーローウォーズにも Agents of Reprisal(復讐の代行者)というのがいます。未訳サプリ「Thunder Rebels」ではこの名前になっています。これを復讐精霊と訳していいのか。復讐代行と訳すと怖いですね。日本語版ヒーローウォーズの復讐精霊の原語は spirit of retribution で、ちょっとちがう。厳密に言えば復讐の代行者はダイモーンであって精霊ではありません。

●神教と神界に属するのがダイモーン、呪術と精霊界に属すのが精霊、魔道と魔道界に属すのがエッセンスです。この3界が明確に区分されたのはヒーローウォーズが最初らしいんですが。ともかく別の存在です。

●ヒョルト人についての説明を見てると、基本的に神教徒のヒョルト人ですが精霊にはなじみがあるようです。掟の中にも精霊についてのものがあります。一方でダイモーンについて何か言うことがありません。ダイモーンという名前は神知者のつけた分類のためのものでしょうし、ヒョルト人にとってはもっと日常接する具体的なもののようです。少なくともヒョルト人がそれらの存在をダイモーンと呼ぶのを見たことがありません。

●これからごちゃごちゃと Agents of Reprisal のことを書くのですが、何と呼んだものでしょうか。やはり復讐精霊のままでいいのでしょうか。