ドナンダー体験

Epikt2008-08-27

●ドナンダーと関係があるとされたウズ(トロウル)の太鼓叩きの女神ホンボボボム(Hombobobom)について。音楽の神なんてウズの神々の中では傍流だろう、と考えていましたがとんでもない話でした。彼女は「七聖祖」と呼ばれる始原のウズたちの1柱で、かの女神コラスティングの第2子でした。多くの音色の創り手であり、またウズの最初の言葉の創り手でもあります。

●で、宇宙の皇帝イェルムの息子“ハープ奏者”ハイラオス(Hyraos the Harper)といい、各文化の中心にいるような神々の信者がなぜ異邦の神ドナンダーなんかに改宗してしまうのか、考えてしまいました。思いついたのはこれは啓発に近いのではないかと。

●未訳サプリ「Storm Tribe」のドナンダーの説明に、次のように書かれています。「ドナンダーは演奏を通じてのみ体験され、そのため演奏する者だけが彼について学びます。(中略)「時」が始まって以来、音楽を奏でる者だけが(事実上、秘密である)彼を信仰していました。」

●以下は俺の想像ですが。最初は各文化の神々に捧げる音楽(芸能)を演奏していた信者が、ある日突然に、か徐々にかはしりませんが、ドナンダーを体験してしまいます。それを体験したものには、他のすべてが色あせて見えるようになるのではないでしょうか。所属していた文化の規律やモラルを否定するわけではないが、それ以上のもの(音楽)があると思うようになる。価値観の変化が起こるわけですね。

●彼らはもう追放されることも恐れませんし(個人的な愛情や好意は残っていますが)、かつての習慣に重きを置きません。新しい価値観に従い、なにやらハッピーに見えます。同じ体験をした人間と(あるいは非人間とでも)すぐに打ち解け、通常は考えられない集団をつくることもありえます。

●こうして見ると啓発に似ているように思えます。僕の小規模な啓発ですね。一方で、クトゥルフ神話にこういう狂気を誘発する音楽の話があったような気もしますが。