音楽の神のカルト:スコヴァラとスコヴァリ

●嵐の神殿の芸能の神がスコヴァラとスコヴァリです。妻スコヴァラと夫スコヴァリの夫婦の神ですが、神話の中で2人は区別されていません。通常は母なるアーナールダの下位カルト“芸人”スコヴァラ(Skovara the Entertainer)ということになります。しかし昨日書いたように、嵐の神殿から離れて音楽の高神ドバーダンの下位カルトとして入信することもできます。

●スコヴァラとスコヴァリの力は芸能で、下位の芸人に信仰されています。とくに下位と区別されるのは、族長の近侍となることもある上位の芸人スカルド(吟唱詩人)に対して、スコヴァラの芸人たちが庶民に娯楽を提供する存在だからです。日本で言うところの大道芸人や旅の演劇一座などがイメージに近いのかもしれません。しかし芸を見せるついでに物を売る、という記述は見たことがありません。

●ヒョルト人の中で下位のエンターテイナーとされる芸能は、曲芸師、火食い、手品師、剣呑み、whistles and shout-singers?、猛獣使い、アクロバット、綱渡り、軽業師(体を曲げる)、道化や人形使い、小さな笛や雄牛の骨(?)の演奏者などです。スコヴァラは特に人形芝居を好むようです。

●スコヴァラ夫婦は緑の時代に生まれた、あるいは緑の時代に夫婦になったとされています。緑の時代にはまだ強かった愛の力の一部を持っている、らしいです。生まれたときからジョークや芸の力で人々を笑わせ、泣かせました。大暗黒が来ると愛と信頼は損なわれ、2人はオーガに捕らわれましたが、ドナンダーによって助け出されました。

●スコヴァラの神力は《下位の芸能(Low Entertainment)》で、奥義は《観衆を楽しませる(Entertain Audience)》です。この奥義はスコヴァラの神力を観衆に使う場合に発生する、複数を対象にするときのペナルティを無視できるようになります。全米が泣く人形劇も可能。全員が見ることができれば。またスコヴァラのカルトでは〈人形を作る〉技能も教えていますが、他の芸能についても教わることができると思われます。

●スコヴァラは母なるアーナールダの下位カルトであるため、通常は男が入信することはできません。オーランスの方でスコヴァリの扱いがどうなっているかはわかりません。ドナンダーの下位カルトとして入信するなら、性別は問われなくなります。この場合、もちろん嵐の神殿との関係は失われます。