ヒョルト人の成人の儀式

Epikt2008-05-21

●「ヒーローウォーズ」でPCとして推奨されているのは、ヒョルト人で神の帰依者だと思います。しかしそれがどういう考え方をする人間なのかはいまいちわかりませんでした。それで英雄の裸足のハルマストの説明を見てるうちに、ヒョルト人が行う成人の儀式について少し理解できたのでまとめておきます。すくなくともドラゴン・パスの嵐の神殿を信仰するヒョルト人の大人は必ずこの儀式を受けてます。

●ヒョルト人社会での未成年(Not Adult)の扱いについて。大人の庇護下にあり、成人が負う義務は免除され(子供の仕事はありますが)、法(罰も)も適用されません。その代わり、牛(個人的財産)の所有や、結婚、セックスが認められません。氏族の集会に参加することもできず、正式に神を信仰することもできません。グローランサでは信者以外には神の力は感じられませんから、子供には氏族が行っている儀式の本当の姿は見えません。

●成人になるための儀式は、入信の儀式(Initiation Rite)と言います。イニシエーションという言葉はオウム真理教のせいで悪いイメージがあるかもしれませんが、入信とか訓練、開始するといった意味だそうです。嵐の神殿への入信を果たした完全な成人になるまで短くても2年はかかります。この儀式は英雄ハルマストにちなんだ入信の日(海の季、安定の週、風の日)か、氏族の都合でなるべくそれに近い日に始められます。春の種まきが一段落した辺りでしょうか。

●成人の儀式は男女に分けて行われます。少女は初潮があれば、少年はだいたい14歳を越えれば儀式を受けます。女の成人の儀式は毎年行われ、2週間ほどだそうです。男の方はほぼ5年に1度行われます。なので下手をすれば19で成人の儀式を受けることになります。未成年はセックス禁止なことにご留意ください。人生の短いヒョルト男児に、これはキツイ…かも。なお「グローランサ年代記」では元服という言葉も使われていました。

●入信の儀式は社会の部と信仰の部の2本立てのようで、社会の部はわりと早く終わります。こっちはずばり成人の儀式(Adulthood Rites)と呼ばれ、ヒョルト王が定めたヒョルトの子らの儀式(Heortling Rites)から始まります。この儀式が済めば新成人(New Adult)です。仮免許みたいなもので、嵐の神殿への入信以外ではほぼ成人の扱いになります。成人としての義務と権利を獲得し、セックスも解禁です。宗教儀式にもその他大勢の役で参加します。

●で、何に時間がかかるかというと入信の方ですね。これに時間をかける。自分がどの神に選ばれるのか、あるいは選ばれたいと思うのかを表明し、1年の残りでその神について学びます。ほとんどの人間がオーランスかアーナールダを選ぶのはご存知の通り。

●1年がたつと、今度は指導役の年長者が彼らに学ぶべき神を割り当てます。こうしてさらに1年勉強した後、新成人はそれぞれの神に入信して、晴れて成人になります。異界を訪れて神の姿を見、その行いについて学ぶというのはこの段階でしょうか。もし1年学んでも資格を得ていないと判断されたり、選んだのが珍しい神だったりした場合、さらに1年を勉強に費やします。これだけで3年かかる…。

●昔の成人の儀式では、オーランスが邪悪な叔父たちに試されたように、命がけの通過儀礼も課したそうです。例えば“竜族の友”インゴルフがドラゴンに出会ったのは、叔父たちから無茶な通過儀礼を強いられて逃げたときでした。今はもう男女を問わない宗教色の薄い儀式になっているそうです。

●さらに帰依者になって入信者よりも信仰を深める場合、第2の入信(Second Initiation)としてもう1度入信の儀式を受け、あらためて神との契りを結び直さなければなりません。同じように時間がかかるのでしょうか…。これは信仰する神を変える場合なども同じですね。

●というわけで私たちのPCや、どんなに邪悪だったり間抜けだったりするヒョルト人NPCも、皆すでにそういう経験をしているのでした。