ルナー帝国のカルト:クウゥル・トーラン

Epikt2008-05-09

●ルナー帝国の猟犬の主、クウゥル・トーラン(Cwurl Toran, Master of Hounds)の教派です。オーランス信者は猫(アリンクス)びいきの犬嫌いなので、ヒョルト人から入ると犬とつきあうことがないんですが、大陸規模では犬と親しい民族の方が多いみたいです。

●ジャジャロール人(Jajalorings)だったクウゥル・トーランは第3ウェインの人で、狩人ジャジャガッパ(Jajagappa Hunter)の勇士であり、ケリコール(Kerikor)の丘陵の戦皇?(warrior prince)でした。ジャジャガッパについては mallion さんのところのグローランサの犬の解説の中で触れられてました。引用します。

シリーラのカルト:えらい人に聞いてみた - まりおんのらんだむと〜く+

ジャジャガーパ(Jajagappa)。 ほとんどの者は避けていますが、セアードのジャジャロール人によって崇拝されていた死の神。そして、「失われた石」の神。ジャジャガーパはすべての敵を徘徊して、滅ぼして、空における悪と戦いました。 ジャジャガーパは神々の碑(IV-12)に現れます、犬が頭であり、ネットを運んで、彼は死後に道に迷った魂(加護を全く持っていないか、またはそうでなければ犠牲である)をとらえます。それらは、探されて、細かく裂かれて、むさぼり食われて、猟犬の群れの一頭になるように造り直されます。定義上、悪は道に迷っているとみなされるため、ジャジャガーパはまた道徳の庇護者として見なされています。 彼はラウドリルの父です。

トーランはもともと犬使いとしても戦士としても一流だったんですね。ところが時代の趨勢で、彼の同胞たちはルナーの道に改宗しつつありました。悩んだトーランはルナーに挑戦するでもなく、改宗するでもなく、丘陵の砦にこもって鬱々と狩りをして過ごしました。

●ある日、トーランは裏切られ襲われたルナー人を助けました。とざされた冬の間中看病し、その間にルナーの教えについて聞きました。トーランのルナーへの偏見は消え、興味を抱いたのですが、それでも彼はルナーに改宗するつもりはありませんでした。ところが回復したルナー人と別れたとき、彼の犬がルナー人を追って走り出しました。犬の考えを正しく理解しようとしたトーランは犬を追ってルナー帝国内に入りました。

●犬だけ連れた無一文の状態だったトーランは、ルナー軍で下働きしつつルナーの教えを聞き、祭礼に参加し、ついにヤーナファル・ターニルズに改宗しました。さらに授業料として子犬を差し出しながらあちこちで教えを乞ううちに、神格化のヒーロークエストを行う決意をかためます。しかし啓発審問官(Illumination Examiners)に拒否されてしまいました。

●ここからが変わってます。トーランの犬が、彼を異界の障壁の弱い場所に導きました。そのクエストの途上、彼が困ると犬たちが助けました。ときには彼を逃がし、ときには彼を助けるために自分の飼い主を呼びに行きました。飼い主たちは彼の最初の信者となり、トーランを世界に送り戻しました。

●こうしてクウゥル・トーランは猟犬の主として神格化しました。同時に、犬たちも彼らがルナーの動物であることを証明しました。現在、ルナー帝国では軍に配属する軍犬や狩猟犬、闘犬などが広く飼育されています。

●ルナーの新しい神にはありがちですが、トーランの提供する神力は《犬の助け》と《犬の主》の2つだけです。また《犬の助け》は犬に使うか、犬を助けるために使うか、しかできないようです。欠点の項目に書いてあったからたぶんそうでしょう。奥義は《群れの復讐》で犬の群れを召喚するものです。犬がいないと弱そうですしね。

●犬好きが安心してプレイできる教派です。そして猫派のヒョルト人とは不倶戴天でしょう。ひょっとしてクウゥル・トーランは改宗前の方が強かった(神力3つだった)んじゃないの、という気もします。犬好きと犬が協力して立てた神とも、ルナーが犬を取り込んだとも見える教派ですね。