ヒョルト人のカルト:ユールマルその3

Epikt2008-05-03

●ユールマルの魔法で何ができるのか。何でもできるし何もできないようです。その源に間違ったものがあり、無作為な効果を術者とその周囲に及ぼします。大変迷惑なんですが、トリックスターの束縛や定められた役割を果たしている場合、周囲への影響が若干緩和されるそうです。

●神力も神技もありません。神力でもなく呪術でもなく魔道でもありませんが、それらが混ざったりばらばらに現れたりで、とにかく術者の意図どおりに働かないことはたしかなようです。分類なんて秩序にあてはまることはユールマルが一番いやがることでしょう。一応、「変化」「無秩序」「幻影」の3つのルーンが関係するらしいことで意見が一致しているそうです。ちなみにこの辺り、まったくルールでフォローされてません。その点でもPCには許可できません。

●仲間にいるとデメリットの方が大きいトリックスターですが、ヒョルト人の王たらんとする野心家はユールマルを従えて見せねばなりません。危ないから近づけない程度の小利巧さでは、ヒョルト人は王の器だと認めてくれません。オーランスはやってのけたわけですし。

●それで、英雄戦争でルナーに抗して立ったサーター王は2人。カリル・スターブロウとアーグラスです。2人ともちゃんとトリックスターを従えています。「グローランサ年代記」ではアーグラスのトリックスターしか確認できませんでしたが、 mallion さんのサイトによると、カリルの四方の風の1人がトリックスターだったそうです。

http://www.glorantha.to/~tome/lib/whoswho.htm

●出典元の「Orlanth is Dead!」(未訳サプリ)にあたったら載ってました。カリルの槍の近侍がトリックスターの“座り込む”エルス(Elusu Sit Here)です。もっぱらカリルの足を引っ張る能力しか持ってません。もちろんカリルに束縛されています。

●アーグラスのトリックスターとして載っている名前は4つ。
“小憎らしい”エルス
“礼儀正しい”エルス
“ひきがえるの”ファラド
使命からついに戻らなかった“引っ込み思案の”エルス

一番面白い解釈は、カリルが死んでからアーグラスが彼女のトリックスターだったエルスを引きつぎ、エルスは2度死んで2度よみがえり、そのたびに名前を変えたというものでしょうか。無秩序だけに人格や性格まで変わってたかもしれません。途中でヒキガエルが代理に入ってるのも、ひょっとしたら文字通りヒキガエルなのかも。

●不思議なことに最後の自由の高王ブライアンはトリックスターを従えてないんですね。ヒョルトランドの方ではまた風習がちがうんでしょうか。問題はPCがサーター王を目指したときに、トリックスターが必要になりそうなことですが。