神秘体験

● mallion さんのところでは神秘主義だけでなく神秘体験についても触れられてました。バチカンの機能の一つに奇跡を判定するというのがあると聞きました（養老孟司は合理主義が徹底されるほど奇跡などの不合理が補完として強くなるんじゃないか、と書いてたような）。

●例えば壁から水が出たとか、マリア像が血の涙を流したとか、人間が瞬間移動したとか、○○で病が治ったとか、そういう類の案件が持ち込まれるんだそうです。

●で、浮遊というのがあります。人間が浮くんですね。中島らもが書いていたので信憑性はいまひとつですが、本人が望んでいないのに浮いてしまう、という人がいたんだそうです。修道士か修道女だったと思うんですが。これは奇跡なんでしょうか。

●俺が浮遊で思い出すのはマグリットの絵（右上）です。「ゴルコンダ（Golconde）」と言います。なんかいっぱい浮いてる。

●TRPG「Vampire」（旧版）にゴルコンダという概念があって、これはヴァンパイアにとって内なる獣から解放されたひとつの境地を指すそうです。ただ伝説として語られるだけで、すぐゲーム内でどうこうというものではありません。１つの短絡的なイメージとしては、献身的な愛によってヴァンパイアの呪いから解放され人間に戻る、そんな感じです。ちなみに同じ世界の東方のヴァンパイア“鬼人”たちは、このゴルコンダの境地を“ダルマ（Dharma ）”と言います。東洋の神秘っぽいですね。

●なので、俺はゴルコンダとは奇跡とか奇跡を体現した聖者を意味する言葉だと思っていたんですが、全然そんなことはなくて、インドのある地方の名前だそうですよ。ダイヤモンドで有名だとか。なんだそりゃ。ガンダーラみたいなものか？