ダラ・ハッパのカルト:シャーガシュ

Epikt2007-11-19

●実際のところ、ルナー帝国内で個人戦に一番強いカルトは、コスタッディ君主領の都市アルコスの“破壊するもの”シャーガシュ【Shargash the Destroyer】だと思います。ダラ・ハッパのカルトと書きましたが、ダラ・ハッパの太陽の神殿に属してはいるものの、半ば独立してる感があります。人口統計上もアルコスの民【Alkothi】はダラ・ハッパ人とは別にカウントされてます。ちょっとした都市国家なんですね。

●シャーガシュは太陽の神殿の破壊神の名に恥じない凶暴性、そして独立不羈の精神、あるいは強烈な自尊心によって赤の皇帝からも警戒されており、ルナー帝国では権力を与えられることがありません。実際、過去ルナーへの反乱に組した前科があります。

●イェルム亡き後、暗黒におおわれた世界でシャーガシュは1人戦い、世界を破壊することでその再生をもたらした、ことになってます。アルコス人の神話では。アルコス人も周辺文明から浮くくらいにガチな連中で、それこそ映画「300」のスパルタ人並のスパルタンな社会を築いてます。アルコスの戦士が強いのは、弱い者は戦士になる以前に取り除かれているからです。

くわしくは mallion さんのところのカルト解説を(何でもありますね)。
 http://www.glorantha.to/~tome/lib/shargash.htm

●シャーガシュの強さは南方の嵐の民の神話にも痕跡を残しており、オーランスの父である原始の嵐の神ウーマスを殺したのはシャーガシュです(相討ちになった説も)。また天空に侵攻してきた水の軍勢と戦ったのもシャーガシュで、雨の神ヘラーはシャーガシュによって天空から叩き出されたことになっています。嵐の神殿ではシャーガシュの異名ジャグレクリアンドは天空の守護者とされています。

●そんなシャーガシュ様の提供する魔術はこちら(シャーガシュのカルトはILH1に収録されている)。なおシャーガシュはルナー到来以前からの神なので、当然ルナー周期の影響は受けません。

  • 《狂戦士》
    • 《一度に多くを打つ》《激怒の吠え声》《シャーガシュの力》《負傷中の戦闘》
  • 《戦闘》
    • 《盾の壁を打つ》《盾の助け》《粉砕する棍棒の強打》《燃える武器》
  • 《破壊》
    • 《灼熱のオーラ》《大地を割る》《天の雷撃で敵を打つ》《猛烈な風》

棍棒と書いてるのはメイス【Mace】です。もっと適訳があるかもしれません。はてなキーワードの解説だと、「相手を殴打する広がった頭部と、手で持つための柄部からなる武器。槌矛。」となっていました。シャーガシュの奥義は死の力を持つ《死の雷撃ジャナタ》【Janata the killer bolt】です。

●《狂戦士》は《Berserker》なので、邦訳「ヒーローウォーズ」の“バーサーク攻撃”のルールが適用されるのでしょう。シャーガシュに匹敵する力を持つのは恐らくウロックスくらいでしょうが、ウロックスは対混沌に力を裂いている分、やや劣るかもしれません。

●以前使ったヴァンガンス信者のPCではありませんが、このシャーガシュの戦士は《病の精霊》なんかに弱そうだ。で、グローランサのネタを追うのもやや飽きたってのもあるんですが(笑) ヒーローウォーズで強いっていったい何かね? と思ってしまいますね(文太っ面で)。これでは他のファンタジーTRPGの延長で、ヒーローウォーズの独自な部分が生きない。