エオメル

Epikt2007-07-11

なんかクリックしたら星がついた。かっこわりー。

●コメントをいただいたのと、映画のエオメルの扱いには言いたいこともあったので、書きます。なお、私はディレクターズカット版は見てません。

指輪物語を映画化した「ロード・オブ・ザ・リング」三部作ですが、大長編にも関わらずやっぱり時間が足りませんでした。それで原作にはあったネタが削られています。まあボンバディルなんか出したら、原作を知らない人は混乱するだけだったでしょうけど。

●エオメルも時間のなさで割りを食った方で、角笛城での戦闘でアラゴルンと並んで剣を抜くという見せ場が削られてます。いいシーンなんですが、映画ではこの時点ではアラゴルンが角笛城にいませんでした。何をしていたかというと、原作にはない再生シーンで英雄を気取ってやがりました。ローハン贔屓の私は憤慨したものです。

●映画のセオデン王は耄碌している姿と復活してからの艶々した姿の落差が大きすぎてギャグみたいになってましたが、その他は終始温厚かつ勇壮でかっこいい。コメントをいただいた第三部のミナス・ティリス前で行われた合戦でのセオデンの激は、おっしゃるとおりエオメルとの合作ですね。

モルドールの軍勢に突入する前の激は alley-cats さんの書かれたとおり、

 立てよ、立て、セオデンの騎士らよ!
 捨身の勇猛が眼ざめた、火と殺戮ぞ!
 槍を振え、盾をくだけよ、
 剣の日ぞ、赤き血の日ぞ、日の上る前ぞ!
 いざ進め、いざ進め、ゴンドールへ乗り進め!

までですね。この掛け声で戦場に突入します。この後、高揚したローハンの騎士団が歌いながらモルドール軍を殺戮するというえらい場面があるので期待していたのですが、突撃シーンは素晴らしかったものの、歌いながらの戦闘は省略されてました。

●セオデンの死によって戦場で王位を継いだエオメルは、そのまま戦場を駆け回らなければなりませんでした。映画のセオデンの激の後半は、エオメルの悲痛な叫びです。
「死だ、死だ、死だ! 死がわれら全員を奪うのだ!」
「死だ! 進め、進め、破滅に向って、この世の終わりに向かって!」
そして絶望的な状況にとどめをさすようにウンバールの海賊船が河を登ってきたときに、エオメルは笑うんですね。実にかっこいいんですが、これも割愛されてました。

●そもそも私が一番最初に思ったのは、エオメルが若く見えない、ということです。見た目がおっさんだし、首が太すぎる。青年とは首が細いものだと、紫式部も書いてたじゃありませんか。