黒い槍

Epikt2007-06-23

○昔のメモが見つかりました。しかしこういうことも未訳のサプリとか俺の知らない資料にまとめてあるんだと思うと、虚しいなぁ。

●「黒い槍」の氏族
 ケタエラのヘンドレイキ部族は新しい支配者ベリンタール王(ファラオ)に敗れた。オルシャンティ氏族の一部が服従を拒否。新しい「黒い槍」の氏族を結成(共鳴した他の部族の人間も加えた)してドラゴン・パスへ移住(1325年)。首長はコリマー、その妻がヘレヴァ。コリマー部族の伝承ではドラゴンキル戦争以後、初めてドラゴン・パスの地に入った人間はこの夫婦ということになる。

●アンマンガーン族(コリマー部族の中の1氏族)

 黒い槍の氏族としても知られている。この槍は、族長コリマーが初めてドラゴン・パスに入ったときに携えていた神聖なものだった。コリマー部族ができてからも、何年もの間この槍は神聖な存在だった。しかし槍の使用を巡って起こった争いは暴力沙汰にまで進展し、王位をも揺るがすかと思われた。これを解決するためにコールマー王は槍を荒野に運び出し、かつてのように、これに「従うことができる」者だけがこれを持つに値すると宣言した。彼もまた槍を見い出した者の一人であった。槍を見出した人々は荒野の中で誓いを立てた。誓いの内容を知るものは彼らだけである。彼らは氏族をつくり、氏族の秘密は厳守された。これがアンマンガーン氏族である。この氏族は黒い立派な雄牛を育てることでも名高い。
(『グローランサ年代記』P.256,257)

●コールマー王

 コールマーは三代目の王であり、「ゼスノの子ら」の氏族の生まれだが、アンマンガーン氏族の始祖でもある。彼の統治中、氏族が「黒い槍」を巡って戦うことがあった。コールマーはこのようなことがあってはならないと宣言し、荒野に槍を隠した。この槍を見いだした者はすべて新しい氏族、「黒い槍」の場所を知る氏族の一員とされた。彼は五の三倍の年月統治した(〜1371)。
 彼の父はジョンリック、その父はオールガード、その父はファンタールである。ファンタールは首長コリマーに仕える法官であった。
(『グローランサ年代記』P.254)

○ただ、アンマンガーン族から部族王が出たことはない様子。部族内でどういう位置づけの氏族だったのか。黒い槍の使用を巡って争いが起こっているが、どんな力を持っていたのか。「コリマーは王ではなく、勇敢なる開拓者であった。」

○ブラックマー王は黒樫の氏族のトゥーラを反逆した黒い槍の氏族から取り上げた土地につくった、とのことなので、黒い槍の氏族はカリルの叛乱に協力してルナーに潰されたのか。その後はカリルやレイカと一緒にいるのか? 黒い槍はブラックマーが持っているのか?


[追記]
ちゃんと読んだらわかった黒い槍が特別な理由。

そこでベリンタール王は再び自分が神聖なる王であると宣言し、ファラオと自称した。しかしオルシャンティ氏族の一部は反対し、服従を拒んだ。そして、我らはただ「黒い槍」のみに従う新しい氏族であると宣言した。
(『グローランサ年代記』P.246)

つまり黒い槍は独立自治の象徴なんですね。
ルナーに抵抗した黒い槍の氏族(アンマンガーン氏族)はブラックマー王に追放されましたが、「注釈付きアーグラスのサガ」にはアーグラスに協力して戦っている記述があるので、ブラックマー王の死後、レイカ女王によって再興された可能性があります。黒い槍も守られた様子。