ハイボール

サントリーの缶のハイボールを飲んだ。ちょっと前からのハイボールを復活させようという動きを興味深く見てます。広告やCMで柳原良平のイラストが使われていて、それで山口瞳を思い出す(トリスを飲んで、ハワイへ行こう!!)。

●山口はハイボールについて熱く語っているのですね。店によって、バーテンダーによって味がちがう。断じて同じものではない、云々。日本の現状はたしかにあの頃の日本に通じるのかなと思ったりもします。というと当時苦労された人に叱られそうですが、ここにきてハイボールってのが妙にシンクロしているように感じる。

サントリーには同時期に開高健がいて、山口瞳と一緒に働いてました。俺は大阪嫌いだった山口と大阪出身の開高をそれぞれ愛してます。その開高がカクテルのダイキリについて書いた文書に、

 したがって、カン詰めのダイキリなどはありえない。カン詰めのダイキリなんていうのは、ラムの裏切りである。そんなものを飲んではいけない。捨ててしまいな。
『風に訊け ザ・ラスト』、

というのがあって、すると今サントリーが売ってるカン詰めのハイボールについて2人が生きていたら何というのか、意地の悪い興味があります。