ヒョルト人のカルト:フマクト

Epikt2009-04-01

●嵐の神殿の戦と死と誓言の神フマクト(Humakt, God of War, Death, and Oaths)です。

●フマクトはウーマスの子供で、オーランスの兄の一人です。彼は邪悪な叔父たちがたくらんだ成人の儀式で戦の穴に投げ込まれましたが、他の戦士たちを打ち負かし、彼らの武器でできた梯子を登って穴から出ることができました。

●嵐の部族の時代、フマクトは自身の本当の力を求めました。彼は宇宙山(Cosmic Mountain、スパイク)に行き、カーガン・トール(Kargan Tor、グローランサの宮廷の不和の神)から戦いの技を学びました。しかしフマクトはこの知識に満足せず、それまで誰も行ったことのない場所に行き、究極の力を発見しました。フマクトがその力を他の神(現在はハーヴァン・ヴォール(Havan Vor)と呼ばれる)に見せると、彼は死にました。フマクトが手に入れたのは死の力でした。

●フマクトは死の力を用心深く、賢明に使うことを決意しました。しかしトリックスターのユールマルがオーランスのためにそれを盗み、オーランスは死の力を軽率に、無分別に使いました。こうして死が世界に解き放たれました。それは他の神々の手にも渡っていき、人や神は死に始めました。

●親族間での盗みは禁じられており、オーランスがその掟を破ったとき、フマクトは二人のつながりを永遠に断ちました。彼は世界を巡って死の力を取り戻そうとしました。世界には死の力の犠牲になって行く場所を失くした哀れな生き物たちが満ちていました。フマクトはハーヴァン・ヴォールを地界の戸口に導き、次にその知識で死者と生者を分けました。死者たちは地界と呼ばれるフマクトの土地に集まりました。

●フマクトは死の力を盗んだものと戦い勝利するたびに、それを少しずつ取り戻していきました。最後に向かいあったのはこの災厄をもたらした彼の元の兄弟、オーランスでした。オーランスはフマクトに服従を要求しましたが、フマクトは自らの正義を押し通しました。フマクトは強く、オーランスは殺されました。フマクトはこのようにしてオーランスを光持ち帰りし者たちの探索に送り出しました。後に、オーランスは彼の氏族の中にフマクトに相応しい地位を認めました。

●死の第一発見者がユールマルでなくフマクトであること。死者の国と死の流れを作ったのがフマクトであること。オーランスは自主的に光持ち帰りし者たちの探索に行ったのではなく、フマクトに殺されて死者の国に行ったこと。このあたりがフマクト独自の神話でしょうか。

●フマクトが風の力を失ったのはオーランスをふくめた嵐の眷族と縁を切ったから、なんだそうですが、では風の力を持っていたころのフマクトは何だったのか、という話が以前 Ayukata さんのところで出てました。
フマクト - いつでも人生、明るい方を眺めていこうや
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