ヒョルト人のカルト:ヘラーその2

Epikt2009-03-17

●ヘラーの解説を見てたら、次のように書いてありました。

Heler started out as a hostage or captive, but earned his freedom and the trust of his master.

「ヘラーは人質、あるいは捕虜としてスタートしましたが、自由と主人の信用を得ました。」休戦でも同盟でも無い説ですね。オーランスに負けて奴隷的な立場で嵐の部族に加わったという説明です。これなら指導者としての相が放棄された理由になるんじゃないでしょうか。

●身持ちの固いエルマルと比較してヘラーが性的に寛容で女にももてる、という話をしたかったんですが、どうも勘違いのようです。そういう感じではありません。

●ヒョルト人社会におけるヘラーの信者はあいまいな立場に立っています。男の信者は農場の夫(stead husband)でありながら民兵にも参加し、女の信者は冬は機織り、夏は羊飼いとして働きます。これはヘラーの性質に由来しており、信者の多くはこのあいまいさにひきつけられているそうです。

●性においても同様です。ヘラーのカルトは同性愛者の避難所でもあります。 homosexuals なので男女ともですね。帰依者になると男女どちらともつかない態度をとり、他のヒョルト人もそういうものとして信者に突っ込みません。男の性同一障害的なことはナンダンが引き受け、同性愛者はヘラーが引き受ける棲み分けでしょうか。女の同性愛者はヴィンガが引き受けるもの、と考えていたのも間違いのようです。女の性同一障害はヴィンガが受け入れるんでしょうけど。

●ちなみにヘラーの神巫、司祭、帰依者は式典には全身を青く塗って、裸で参加するのだとか。

●ヘラーが美しいかはよくわかりません。ヘラーの聖祝日、輝く雲の日はヘラーの美しさを祝福するらしいのですが、そっちはもっぱら女神タレーナ(Tarena、ヘラーの下位カルト)の管轄のようです。

[追記]
失礼しました。ヘラーは図像で表されるとき、完全なハンサム(quite handsome)として表現されるとありました。


●それやこれやを総合してみるに、なんとなくヘラーのカルトはアウトサイダー的な人間を受け入れる機能があるのかなと思いました。昨日書いた成人前の子供たちも考えようによってはそうですし。まあオーランスとアーナールダを信仰する85%のヒョルト人以外は全部アウトサイダーだと考えることもできるのですが。