スンチェン人

●アリンクス(かすみ猫)の大精霊インキン(Yinkin)が神になったので、アリンクスの精霊はいない、という話に関連して。

●スンチェン(Hsunchen)人は動物の精霊を祖霊として崇拝する精霊崇拝の民です。「ヒーローウォーズ」の説明を一部抜粋すると、

スンチェン族
 スンチェン族は、大人になる通過儀礼の過程で彼らの片割れである動物と融合していく精霊崇拝者である。この片割れの動物はトーテム、トーテムの動物などと呼ばれる。スンチェンの子供は祈祷師に導かれて精霊界を訪れ、そこで彼らのトーテムに出会う。この精霊が彼らを伝承に属する真の子供だと認め、彼らと融合して完全な存在となるようでなければならない。この通過儀礼はキャラクター作成時には済んでいるのが普通である。
 その後の人生において、スンチェン人はトーテムの他の部分を融合していき、通常の融合のように宿能を獲得するだけでなく、人と動物の融合を完全なものに近づけていく。トーテムの精霊を3体融合してそれぞれの宿能をマスタリー1レベル(1M)以上に成長させたなら、スンチェン人は完全にトーテムの動物に変身する能力を習得し始めることができる。変身時にはトーテムは神力と同様に働き、ほとんどの能力には代用修正が適用される。しかし自分の宿能は完全に機能するし、その他、融合した精霊から学んだ宿能も同様である。

●部族ごとに祖霊とする動物の種類がちがいます。ヒョルト人に身近な、そして強力な敵ともなるテルモリ(Telmori)は狼の大精霊テルモー(Telmor)を崇めるスンチェン人です。テルモーの民、とでも訳すんでしょうか。

●このスンチェン人がグローランサ中にいます。
http://www.glorantha.to/~yelm/rq/hykim_j.html
有志による海外資料の翻訳です。多少古いですが、ネットの日本語の資料で一番まとまっていました。日本語版のヒーローウォーズから入った俺は、ハイキムについて聞いた覚えがないのですが。このサイトによれば、刊行物の中で取り上げられたスンチェンの大精霊はコウモリ、熊、鹿、恐竜、鷲、ヘラジカ、馬、豚、トナカイ、羊、虎、ヤク、だそうです。しかしサプリの「Glorantha」のフロネラの章を見ると毛サイ(woolly rhinoceros、地球では絶滅)なんかもいるので、おそらく全盛期にはあらゆる動物のスンチェン人がいたんじゃないでしょうか。同人でも追加されてるみたいですし。

●スンチェン人の(ゲーム的な言い方では)奥義は《変身》です。習得条件を満たせば、自分たちのトーテムである動物に変身できるようになります。これがスンチェン人の共通する特徴です。