フェルケンナ補足

Epikt2008-02-10

●以前書いたフェルケンナの神話が一部で受けてしまったようですが、誤解をまねく誇張した書き方だったので補足しておきます。

ルナー帝国のカルト:フェルケンナ - そっちはそっちの気晴らし、こっちはこっちの気晴らし

●フェルケンナが赤の皇帝を見て「私はあの人のためにいる、あの人は私のためにいる! と思い込み」

という部分の原文はこうです。

As soon as she saw him, this Dikorian peasant girl knew with utter certainty that she was right for him and he for her.

“...she was right for him and he for her.”の部分が意訳でしたが、あってるんでしょうか。

●「彼女は天界で女神セデーニヤに仕える給仕になることにしました」

天界の給仕としたのは正式には“Heavenly Host”という名前で、これは本来は正しい人生を生きた男女が死後、月の女神セデーニヤの宮殿で彼女のために働くことができる、というものだそうです。生きている人間でも女神に認められれば、地上の人生をあきらめて加わることができます。ひょっとして、もてなす人のホストじゃなくて、軍勢とか大軍のホストなのかな。

●「しかしセデーニヤ様は言いました。「あきらめたらそこで試合終了だよ」」

これは正確には、

...Sedenya Herself asked, "Would you stop now? Or find a greater Glory?"

直訳すると「今、止まるのか? それとももっと素晴らしい栄光を得るのか?」という台詞になるのかな。“”つきの女神自身の言葉ですね。

●「フェルケンナの故郷を皇帝の凱旋行列が通ったとき」

これは嘘ですね。故郷だという根拠がない。フェルケンナは“Dikorian peasant girl”つまり、ディコール?(Dikor)の田舎娘、と書いてあります。事件は皇帝の凱旋行列が“Yovuth”を通ったときに起こったそうなので、 Dikor と Yovuth の関係がわからないと故郷かどうかわかりません。

●「彼女はその戦車の前に飛び出して皇帝の目にとまり」

これもちがいます。事件の順番はこうです。

... his horses reared. Bodyguards leapt to defend their charge, soldiers cursed, and onlookers cried out with alarm and surprise. Yet Rufus raised a hand, and all were still and silent. Then he stretched it to the young maiden where she stood in his path, silent and unassuming.

フェルケンナが飛び出したから赤の皇帝の馬が棹立ちになった、とは書いてませんね(笑)。