TRPGと物語

●この辺を読んで思ったこと。

 なんのドラマもないものをRPGと言ってよいものか?−自由がドラマを殺す− - Try to Star -星に挑め!
 ルーンウォーズにおけるストーリーの因果 - まりおんのらんだむと〜く+

●自由がドラマを殺すんじゃなくて、目標が無いとゲームにならない、のではないかな。TRPGの面白みは挑戦と征服(男根的な表現でよろしくないなら克服)にもあると思うのですよ。箱庭型と言われるものがつまらなく思えるとしたら、その目標が明確でない、とか目標がはっきりするまで時間がかかってしまうからではないでしょうか。目標が与えられれば、それを達成するために動きますよね。そのときにPLを一番束縛するのはキャラクターだと思うのです。

●キャラクターにできないことはゲーム中はできない。自由度ってのはそれを厳密にとるか、ゆるくとるかという差だけじゃないでしょうか。各キャラクターごとにできることできないことがあれば、協力する楽しさもでるでしょうし。でもそれでは、例えば各人がユニットを担当して協力してするウォーゲームと何がちがうの、ってことになりますね。

TRPG迷宮キングダム」は版上げされて、新しいルールになりました。旧版の頃、デザイナーの河嶋さんがゲスト出演したのば通らじおで、あまりキャラクターを機能的にばかり考えないで欲しいというニュアンスのことを言っておられました。とんちのルールもあるので、ロールプレイも大事にしてくれ、という趣旨でした。俺がそう感じただけかもしれませんが。

●もともと迷キンのキャラクターは他のキャラクターに対する感情のパラメータ《好意》と《敵意》を持っており、迷宮内のランダムなイベントでそれが上下するという、ロールプレイ支援? なシステムが組み込まれていました。感情も有効に使えるので戦術的な面もありましたが。

●新版になって新たにキャラクターの設定に「背景」と「使命」が加えられました。ランダムに背景表を振ることでキャラクターの背景が決まり、そこから使命が決まります。「君は両親を魔獣○○に殺された。君の使命は○○を殺すことである」といった感じです。これで毎シナリオごとの目標とは別に、キャラクター単体が持つ大きな目標ができます。キャラクターが自分だけの物語を持つわけです。

●しかしこれはデザイナーが意図的に取り入れたもので、TRPGに必須の要素かと言われるとどうでしょう。TRPGに物語は必須でしょうか。俺はときどき忘れてしまいます(特にD&Dなんかをやっているときに)。