エンパイアの魔術師

2chで魔術師PC限定のセッションができないかって話が出てました。ウォーハンマーRPGは通常、初期キャリア(職業)がランダムで決まるので、魔法使いになれる可能性は低いです。なので面白いんじゃないかと思いました。

●でもみんな魔術師だと似たり寄ったりな能力になるんですね。だからPCごとの個性を出すために魔術師の前に他のキャリアをとらせるのがいいように思います。あるいは中堅魔術師まで成長させて、それぞれ別の《秘術魔術体系》をとらせるとか。魔術体系というのは、たとえば焔の魔術体系というのがあって、この異能を持っていると火の魔術を専門とする魔術師になります。エンパイアの魔法大学校は8つの魔術体系に分かれており、各体系でまったくちがうタイプの魔術師ができます。

●WHの魔法使いはちょっと変わっていて、マジックポイントのようなリソースはありません。かけ放題です。さらに魔術体系をとると、それに含まれる魔術はどれでも使えるんですね。魔術師の強さは関係ありません。じゃあ一切制限がないのかというとそうではなくて、呪文ごとに「発動値」が決まってます。魔術師は【魔力点】という能力値を持っており、最大で【魔力点】の数までのd10のサイコロをふることができます。その出目の合計が発動値以上でないと呪文が発動しません。中堅魔術師は普通は【魔力点】が2ですから、発動値20以上の魔術はほぼ使えません(いろいろと出目を上げる方法はありますが)。

●それにしても楽な条件だな、と他のゲームの魔術師は考えるかもしれませんが、そこに罠があります。まず呪文をかけるためにふったサイコロの出目が1だと自動失敗します。その上でエネルギーを暴走させて【狂気点】を得る可能性があります。さらに出目にゾロ目が含まれると(2と2、4と4など)「ティーンチの呪い」が発動して、混沌のエネルギーが自身や周辺に被害を及ぼします。呪文発動のために振るサイコロを1つにしておけば、すくなくともティーンチの呪いは避けられます(当然、出目は低くなりますが)。

●2ゾロより3ゾロ(2と2と2など)、3ゾロより4ゾロとゾロ目の数が増えるほどティーンチの呪いの威力は増して、被害は大規模になっていきます。強い魔術を使おうとすると大きい被害を呼び込む可能性が高くなるわけです。

●このルールがWHの魔術の面白いところなんですが、魔術師PCのみでセッションをやるとティーンチの呪いを見る機会は多くなりそうですね。