ヒョルト人のカルト:バービスター・ゴア

Epikt2008-04-21

●大地の女神たちの最右翼、闘争と殺しを前面に打ち出した、大地と女の守護者にして復讐者、バービスター・ゴア(Babeester Gor)のカルトです。マーラン・ゴアと並んで恐れられる戦の女神ですが、マーランよりもさらに戦闘に特化してます。独立したカルトではあるものの、信者は大地の女神の主神であるアーナールダにだけ属し、社会とは切れているのでPCには不向きです。

●バービスター・ゴアは大暗黒の中、死んだアーナールダの体から生まれました。「Storm Tribe」の神話ではいきなりグレート・アックスを持っているのですが、これは眠って(死んで)いるアーナールダによからぬことをしようとしたトロウルの死の神ゾラーク・ゾラーンから奪ったものという説をどこかで見ました。またバービスター・ゴアの父は不明ですが、それは死の神フマクトであるという説や混沌殺しのウロックスだという説も聞いています。ともかく彼女は死の力を帯びています。

●バービスター・ゴアは生まれるとすぐに、大地の復讐者として大地の女神たちを苦しめた連中を殺してまわりました。タロカという民は人も神も皆殺しにあい、バービスター・ゴアは彼らの血から血の麦酒(ビール)を醸造しました。最後に彼女は大地の女神たちを虜囚としていたオヴォダカ(Ovodaka)と戦い、オヴォダカに自身を殺させ、しかし自分の体から流れ出る血を飲んでよみがえるとオヴォダカを殺しました。

●その後、バービスター・ゴアはアーナールダの元に戻り、見張り番をつとめました。曙が訪れ、母が眠りからさめると彼女は母の腕に抱かれました。それ以来、バービスター・ゴアの信者たちは大地の神殿の門番をつとめ、大地に過ちをなしたものへの復讐者として働いています。

●ガチ戦闘系の女戦士なのですが、アーナールダだけに仕え、他の価値観を無視するのでPCには不向きです。普段は大地の神殿(アーナールダの寺院)の門番をしています。氏族の儀式、特に豊穣や光などの明るい祝福を求めるものには参加しません。氏族の防衛や女たちの復讐などが彼女たちの任務で、冒険に出る理由が限られてしまいます。

●入信を希望する女は入信者として1年の間試された後、帰依者となるか入信をあきらめるかしなければなりません。入信者の段階でも、愛すること、愛を交わすこと、セックスすることは許されません。相手をあざむくために好意を示すことさえ許されません。彼女たちの愛はバービスター・ゴアに捧げられなければなりません。帰依者になると生きたものとの物理的な接触を避けようとします。

●バービスター・ゴアの神力は《血の麦酒》《戦闘》《神聖な復讐》の3つです。最良の魔術を使うためには血の麦酒を飲まねばならず、バービスター・ゴアの信者は酔っていることが多いそうです。大地に属する《銅を呪鍛する儀式》はわかるとして、なぜか《鉄を呪鍛する儀式》も持っています。嵐の神殿で鉄を扱える神は珍しいです。《斧のバーサーク》の神技でバーサーク戦闘もできます。《闇を通して見る》の神技を持つのは大暗黒の中、アーナールダのために見張り番をしていたからでしょうか。

●バービスター・ゴアの女戦士は独特の化粧をします(たぶん《死の化粧の儀式》の神技で)。まず基本的に顔と手足は黒く塗ります。これは儀式的なものであり、魔法の防護を求めるためです。さらに自分が帯びている任務によってバリエーションが加わります。例えば手と足を赤く、腕と脚を黒く塗ったバービスター・ゴアの女戦士の任務は男を殺すことです。ああ何かやらかしてしまった男がいるんだなぁ、と傍目にもわかるんですね。