原初の嵐ウーマスその3

Epikt2008-04-02

●ウーマスの神話には別のパターンがあります。こっちは嵐の神ウーマスというよりは勇士ウーマスという感じです。またヒョルト人の創世神話でもあります。

●そもそもが創造の前の話です。世界には2つの部族がありました。古い闇の部族と古い神々の部族です。この古い闇の部族は混沌の巨人ともされています。2つの部族の戦いが創造の戦いと言われ、世界の創造につながっていきます。

●きっかけは古い神々の貝殻馬という生物? の群れを古い闇が盗んだことでした。古い神々は古い闇と戦うことを決め、「創造の力」を武器としました。神々は指導者となる神「皇帝」を創造し「砦」を作りましたが、古い闇に勝つことはできず、戦いは手詰まりとなりました。

●そこに天空と大地の子、戦士ウーマスが生まれました。彼は神々に加わり、勇士として選ばれ、古い神々の代表として古い闇の勇士と戦うことになりました。古い闇の勇士は「咆える虚無」でした。

●ウーマスは「ハラーナ・イロール(つがいの会の調和の神の名前でもある)」を武器として戦い、咆える虚無を倒しました。そしてハラーナ・イロールに斬り倒された咆える虚無の骸から世界ができました。その後、ウーマスは中空を自分の領域として営所を作りました。

●最初の創造の戦いが、ルナーでは完全だった世界の分離として説明される部分でしょうか。こちらのウーマスの神話には嵐の要素が全然ありません。嵐の神をあがめるヒョルト人の神話ですから、原初の嵐ウーマスが持ち上げられているのは当然なんですが。このウーマスの神話には補遺というか、少しちがうバリエーションがあります。